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掲載日 2008年10月25日
澤乃井 小澤酒造 蔵開き − 2008年の蔵開き。新酒の味と、もう二度と出会えないビンテージな"盗み酒"。
東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、青梅市沢井 紅葉の多摩川
青梅市沢井 紅葉の多摩川 -
2008年10月25日土曜日、JR青梅線 沢井駅に降り立つ。都心から約1時間30分、奥多摩の入り口に位置する沢井駅周辺は、既に紅葉が始まっていた。
今日はお馴染みの「澤乃井 小澤酒造」の今年の新酒の蔵開き。いろいろなイベントが用意されているとのことで、ずっと楽しみにしていた。
小澤酒造に到着したのは朝9時30分、蔵開きのイベントは10時過ぎから。でも既に20人ぐらいの人が並んでいる。蔵開きに合わせて、特別な酒蔵見学ツアーが開かれる。実はこの事前申し込みを忘れたので、当日申し込みのために早めの訪問となった。
ちょっとした手違い(私のミス!)があったため、危うくツアーに参加しそびれそうになったけれど、一緒に来ていた会社の大先輩のおかげで、何とか申し込みができた。
準備万端整い、一番最初のイベント、きき酒会の開始を待つ。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、緑の酒林(杉玉)は新酒のサイン
緑の酒林(杉玉)は新酒のサイン  -
小澤酒造の蔵には、緑鮮やかな「酒林(杉玉)」。この酒林は一昨日23日に作ったそうだ。
9時30分になると、蔵が開いてきき酒会の開始。今日は\1000の満喫チケットで、一日中いろいろなイベントを楽しめる。その一枚目を使い、蔵に入る。普段の蔵見学のコースに澤乃井の酒、19銘柄が並び事実上の飲み放題。私も遠慮なく全ての酒を頂いた。
普段飲んでいる「純米大辛口」、個性派の「元禄酒」、大吟醸の「梵」、そしてお気に入りの「蒼天」。もちろん新酒も季節の酒として惜しみなく振舞われる。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、澤乃井蔵開き 2008年 きき酒リスト
澤乃井蔵開き 2008年 きき酒リスト -
「またそぞろ歩きとは関係ないことを・・・」と、写真の神様(?)から怒られそうだが、きき酒会に出されていた銘柄を列記しました。
この中でなんと言っても、目玉だったのは今年の新酒「しぼりたて一番汲み」「しぼりたて」「秋あがり」の三種。「しぼりたて一番汲み」は原酒に近いだけあって、ガツンとくるぐらいアルコール度数が高がいが、はっきりとすっきりとした香りとスッとした喉越しで、とても飲みやすい(ような気がした)。
新酒の三種は、利き酒の一番最後に並べられていた。途中途中で澤乃井の井戸の水をチェイサーにして(なんと贅沢な!)、口を清めつつ酒を進めた。しかしその手前には大吟醸コーナーが。大方の人がここで敢無く撃沈。私もその一人。案内係の人の「利き酒は控えめがお勧めですよ」の忠告を覚えてはいなかった。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、樽巻の実演
樽巻の実演 -
この時点で時刻は10時、もちろん午前である。
小澤酒造の敷地は赤ら顔の人で溢れ、利き酒の蔵の入り口には、長蛇の列。イベントで催された和太鼓の演舞で、腹の底まで振動して更に心地よく酔いが回る。
その後は小澤酒造の製造部門の社員さんによる、酒樽の樽巻き実演。飲み物などが工場で瓶詰めされる様子を見ることはあっても、昔ながらの酒樽を作る様子を見たことはない。
見慣れたものでも、それがどうやって作られるか知らないことが意外と多い。少々(??)酔ってはいたけれど、興味深く拝見させていただいた。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、樽巻の実演 四斗樽の完成
樽巻の実演 四斗樽の完成 -
樽巻きに要した時間は約40分。樽を巻いていた職人さんのパワフルな技と、解説担当の別の社員さんのコミカルなトークで、ダイナミックかつとても楽しくあっという間の40分。酔っ払いながらも、なんだか賢くなった気分になった。
酒でもなんでも、できたてはなんだか良い。職人さんの達成感に満ちた顔と、ピシっとした樽が凛々しく見える。
ただ惜しいのは、折角巻いた樽を、この後すぐに解体して鏡割りに使うこと。まぁこれも縁起物だから、よしとしよう。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、振る舞い酒の準備
振る舞い酒の準備 -
私は今日のこの日まで、酒樽を空ける鏡割りは、密閉した状態の樽をその場でかち割るものだと思っていた。でも実際のところ、酒樽の蓋はとてもしっかりと密閉されていて、ちょっとやそっとのことでは割れたり開いたりしないらしい。
先ほど40分かけて巻いた樽の蓋を、今度は別の社員さんが開く。確かに水分を吸った木は膨張するから、ものすごい力で蓋をされていることになる。だから、この作業も職人技が必要で、専用の工具を使い10分ほどかけて開いていた。
割れないように慎重に開いた蓋を、樽の上にきれいに並べて、鏡割りに備える。
もちろんこの作業は裏方の準備なので、白日の下に行われることはない。いわば「鏡割りの全て」のドキュメントを、ライブで鑑賞したことになる。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、小澤社長と入場者代表で鏡開き
小澤社長と入場者代表で鏡開き -
11時、ある意味この日のメインイベントとなる、蔵開きを記念した鏡割り。
満喫チケット購入の際に抽選で選ばれた入場者代表2名と、小澤酒造社長の3名で木槌を握る。小澤酒造の特別の計らい(?)で、樽解体の舞台裏を既に見てしまっているが、それは見なかったことにして、入場者一同が万雷の拍手でめでたい瞬間を見守る。
というより、この後のお楽しみを固唾を呑んで見守っていた、と言うほうが正確だろう。もちろん私もその一人である。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、振る舞い酒
振る舞い酒 -
いよいよ待ちに待った振る舞い酒の時間がやってまいりました。
カメラを構えて最前列で一部始終を見ていた私は、一番最初に振る舞い酒を頂くことができた。
日本酒の甘い香りに混じって漂う杉の香り。樽酒特有の風味だ。新酒ゆえに、二日前に樽詰めしたばかりだから、まだ本来の樽酒の香りになっていないという説明だったけれど、旨い新酒だからこのくらいがちょうどよいのではないだろうか。
くいくいと何杯でも飲めてしまいそうだ。しかし競争率が高い。行列の苦痛を押して何度も列に並び、新鮮な味と香りを繰り返し楽しませてもらった。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、工場見学 盗み酒ツアー
工場見学 盗み酒ツアー -
振る舞い酒の列に何度か並び、和太鼓の演舞を楽しんでいたら、酒蔵見学ツアーを予約した12時に。
今日は普段入れない本当の生産ラインまで案内して頂ける上に、"盗み酒ツアー"と銘打たれているので、期待しながら開始時間を待つ。
時間に現れたのは小澤社長。この回は自らのご案内。早速社長に先導されて工場内の精米所へ。
「本日皆さんの酒泥棒の片棒を担ぐ、小澤です。こんな明るい場所ですが、早速泥棒を始めましょう」こんな軽口でツアーが始まった。
軽いつまみが配られると、早速用意されていた酒瓶が空く。まずは新酒を一杯。見学者10名に社長が酌をする。ありがたやありがたや。
これで今日は何杯目の酒になるだろう。でもウマい。社長の話も楽しい。すると「これからが泥棒の本番です」と、工場の奥に一同で案内された。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、醗酵途中のにごり酒
醗酵途中のにごり酒 -
精米所を後にし、構内の急な階段を上る。すると、冷房の効いた広い空間に出た。そこは米と麹を発酵させる甕の上。杜氏が櫂で酒の材料をかき回す、あの場所である。現在の甕はステンレス製で、転落防止のガード等が備えられている。
その中から直接酒を汲み出して飲めるのかと思ったら、法律的にできないとのこと。醗酵途中の酒は度数が変わるので、税率も変わる。税率の確定しないものを出してはいけないことになっているとの事。そのため醗酵を停止させるために、濁りをある程度漉した酒を予め瓶詰めで用意して頂いており、それが振舞われる。
この濁り酒、滑らかな甘みがあってウマいではないですか。以前伊豆の酒蔵見学で飲んだ濁り酒は、角が出ていて甘みが強すぎ、いかにも半製品という感じだったのだが、これならすでに商品になるのではないか?
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、ビンテージ物の平成3年製 ひやおろし
ビンテージ物の平成3年製 ひやおろし -
次は工場の休憩室のような場所に行く。そこには意味ありげな酒瓶が。なんと平成三年、1991年に仕込んだ酒!私がまだ学生のころの酒だ。冷蔵庫の奥で発見されたビンテージ物。販売には不向きとの理由で、今回振舞われることになった。
古い酒でも乳酸醗酵を抑えているので長期保存でも熟成が進むだけで、酢にならないとの事。酔う前に飲みたかったが、酔った舌でもうまみを強く感じる。熟成とはこういうことか。
一向は古い蔵の中に近世の工業チックなタンクが並ぶ奥の院へ。とっておきが出るらしい。そこで出てきたのは、なんと昭和53年、1978年の大吟醸。市場に出たらいくらの値が付くかわからない化け物ビンテージ!!!。皆にお猪口一杯。一口いくらなのか???
風味はあっさり目の紹興酒に近い。でものど越しは日本酒で、紹興酒ほど抵抗なく通り抜ける。こんな酒を飲む機会に恵まれたことに感謝。人生でこんな機会はもう二度とないだろう。深い感慨を胸に、"盗み酒ツアー"を終えた。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、酒林(杉玉)の製造実演
酒林(杉玉)の製造実演 -
今日はなんと良き日か。たった\1000少しでこれほどの体験をさせてもらえるとは思わなかった。気持ちよい酔い加減で、併設の美術館やイベント場を回る。これもチケット料金に含まれている。
澤乃井の蔵開きはとてもお得な一日を過ごすことができる。しかも良い酒だから、決して悪酔いはしない。10月18日土曜日、日テレの「ぶらり途中下車の旅」で紹介されていたレストラン「いもうとや」に行ってみたかったけれど、同行者の同意を得られず、やむなく退散。
スタンプラリーのゴールで、富くじの当選番号を確認するが、残念ながらはずれ。ラリーのくじ引きも「スカ」の酒粕。ネットで調理法を調べて、漬物か甘酒にしよう。
酒林の実演をしばし見学して、店を後にする。
澤乃井 小澤酒造 蔵開き、東京都青梅市沢井 / 澤乃井 小澤酒造株式会社、紅葉の多摩川を眺めながら、もう一杯・・・
紅葉の多摩川を眺めながら、もう一杯・・・ -
澤乃井園で、酒とつまみを買い、紅葉に染まる多摩川を眺めながら仕上げの一杯。一番汲みを飲みつつ、豆腐をつまむ。米焼酎の武州伝説を、井戸で汲んできた仕込み水で水割りにし、モツ煮をつつく。
結局、チケットで飲める酒だけでは足りずに、追加で飲んでしまった。しかもその後、またまた行きつけの立川のぢどりやで飲みなおす。
なんともはや、ダメダメな酒飲みの一日でした。
樽巻きの記録:樽巻き連続写真
小澤酒造株式会社:小澤酒造株式会社公式HP
小澤酒造近隣地図:東京都青梅市沢井2-770